飛緑社製品の流動アンバランスが99%改善!

文責:コアテックシステム技術サポート部エンジニア 葉承杰
顧客情報

飛緑股份有限公司は1985年の設立以降、家庭用品の輸出およびアクリル製密閉容器の製造から30年余りをかけてプラスチック製家庭用品の自社設計・研究開発、製造および販売へと徐々に事業を転換してきました。海外に販売拠点を設立し、国内でも数少ない家庭用品の完全な設計・開発および生産・販売の体系を構築した企業グループです。現在ではキッチン用品、バス・トイレタリー用品、ペット用品、インテリア・園芸用品、アイデア文具などの生産ラインを持ち、高い設計能力によって多様化する顧客ニーズに対応しています。各地域、各営業ラインのいずれにおいても世界的に著名な顧客を抱えており、飛緑社の製品設計および品質は世界的な顧客に認められています。(出典:http://www.felli.com.tw/about.php

概要

飛緑のチームは、マルチキャビティ、短いサイクルタイム、高い歩留まり率、および少ない後工程を目標に食品保存容器の量産開発を行っており、バルブゲートホットランナーを採用して廃棄材料の削減および固化による外観不良の防止を図っています。しかし、バルブゲートホットランナーを採用すると、コーナー効果が発生して流動のアンバランスが生じ、ウェルドライン、エアトラップおよびヒートマークの問題を引き起こします。飛緑のチームは、Moldex3Dの一連のシミュレーション解析により、問題の根本的原因の確認および解決策の検証に成功して円滑に問題を克服し、安定的に24時間休みなく生産を行う目標を達成しました。

課題

  • 流動アンバランス
  • エアトラップ・ウェルドライン
  • ヒートマーク

導入ソリューション

Moldex3Dの流動解析およびヘキサメッシュ技術によって流動アンバランスの改善方法を探求

メリット

  • 外観不良の克服
  • 成形歩留まり率の99%改善
  • 安定した生産

ケーススタディ

本製品は透明保存容器(図1)で、素材はAS樹脂を使用し、サイズは140 mm × 140 mm × 210 mmです。モールドは2個取り設計であり、バルブゲートホットランナーシステムを採用して底部から充填を開始します。本製造工程は製品の大量生産を計画しており、かつ、24時間連続生産のニーズを満たす必要があります。バルブゲートホットランナーシステムおよび優れた冷却回路設計を使用すると、効果的に外観不良の改善および成形時間の短縮を図れますが、流動のアンバランスによりウェルドライン、エアトラップおよびヒートマークの問題が生じます。

図1 製品:透明保存容器

Moldex3Dのシミュレーション結果によると、やはり流動アンバランスの現象が検出されました(図2)。さらに温度結果の分布を観察すると、ホットメルトがバルブピンを迂回することによってコーナー効果が生じ、高温のホットメルトの大部分が外側に広がり、製品まで続いていることが分かりました(図3)。

図2 Moldex3Dのメルトフロント等値線(左)から流動アンバランスの現象が見て取れ、実験結果(右)と一致している。

図3 温度分布を観察すると、ホットメルトがバルブピン(左)を通過した後に温度の分配が生じ、製品まで続いている(右)ことが分かる。

シミュレーション結果と実験検証の双方において、バルブピンが流動のバランスに影響を与えるカギであることが明瞭に示されました。そのため、飛緑はCAEを利用してバルブピンの長さの調整およびバルブピンの除去を行った場合の結果について素早く検証を行いました。その結果、バルブピンを取り除くと流動バランスに明らかな改善が見られることがわかり(図4)、実際の成形検証も解析結果と一致しました(図5)。

図4 バルブピン除去後のシミュレーション結果
図5 実験検証

最後に、飛緑はメルトフリッパ設計を利用してホットメルトがゲートを通過した後の温度差を縮小させ(図6)、流動バランスを改善しました(図7)。

図6 メルトフリッパ設計によってバルブピン通過後の温度差が減少し(左)、流動バランスが改善した(右)

図7 設計の最適化によって流動バランスが目に見えて改善した(右)

飛緑のチームは、Moldex3Dの解析および一連の低コストな検証によって製品の問題となる根本的原因を見つけ出し、バルブピン設計の改善を行ったことにより、流動アンバランスの不良率が100%から0%にまで低下しました。実際の生産における総不良率は0.05%まで低下し、非効率な生産およびコストの浪費を避けられるようになりました。

結論

Moldex3Dの解析およびヘキサメッシュ技術により、飛緑のエンジニアは製品の流動アンバランスの現象をシミュレーションしてコーナー効果をもたらす原因を見つけ出すとともに、精度の高い温度分布状況を示すことができました。そのほか、シミュレーション解析と実験結果を比較することにより、バルブピンの設計が流動アンバランスをもたらすカギであることを実証しました。Moldex3Dは、飛緑のチームがランナー設計を最適化させてホットメルトがバルブピンを通過した後の温度差を縮小させ、さらに流動バランスの改善に貢献しました。


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